異所性脂肪・・「脂肪肝」「脂肪筋」

今日の患者さん、Sさん　48歳　男性　BMI27　糖尿病約6種服用中。以前紹介した

インスリン打っていた方で最近インスリンをやめて経口薬に代えた方です。

本日の血糖値ヘモグロビンA1c共にコントロール良好でした。食後3時間で138　A1c6.6。順調ですが、体重が重い。体脂肪は25％なので筋肉の重さプラス脂肪は間違えないはず。

中性脂肪は1年程200越え。肝臓の数値も高い。どうにか脂肪減らしたいけどご本人は「八極拳」というスポーツには体重が重い方が有利なので・・と減量には消極的。脂肪を減らして筋肉付ければいいのですが。。

 脂肪が蓄積する場所は、皮下や内臓。内臓脂肪はおもに腸間膜に蓄積される脂肪で内臓脂肪がたまるとお腹がポコッと出てきてメタボリックシンドロームの診断基準になってます。

そのほか「第三の脂肪」として「異所性脂肪」があります。同じ中性脂肪でも、皮下脂肪や内臓脂肪の脂肪組織に入りきらなくなった脂肪が“本来たまるはずのない場所”に蓄積されたものです。その場所とは、心臓や肝臓、膵臓といった臓器自体やその周囲、筋肉（骨格筋）などです。

異所性脂肪の代表的なものが脂肪肝です。お酒を飲まない人でも脂肪肝になる場合があり、非アルコール性脂肪性肝疾患（NAFLD）といいます。NAFLDの多くは肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧などを基盤に発症することから、メタボリックシンドロームの肝病変としてとらえられています。

また異所性脂肪は心臓の周辺、心筋細胞内・外、心外膜周囲にも付着し、心臓に酸素や栄養を運ぶ血管に悪影響を与えることがあり、最悪の場合、心筋梗塞などを引き起こす原因になるとも考えられています。

予防法としては、「高脂肪食、高糖質食を取り過ぎず、定期的な運動。通勤や家事も含めて短時間の歩行を積み重ね、歩数にすると１日８０００～１万歩（時間に換算すると約８０～１００分）程度の運動を行うことが望ましい。自転車なら、少し息が切れるくらいのスピードで１５～２０分こぐと約２０００歩に相当です。

Sさん本日、中性脂肪を下げ肝臓に効くお薬が処方されました。せっかく運動されているのだから薬なしでも食事を変えるだけでいけそうなのに。ということで本日食事記録をお願いし、次回持参いただくことになりました。分析結果から何が見えるかな。。。