糖尿病≒インスリンの病気

糖負荷試験検査をされたKさん、77歳　女性　BMI20　毎日の家事とお孫さんのお世話などでよく外出され活発に活動されています。糖尿病と診断されたのは12年前。それから10年病態把握のためこの度検査を実施。

ヘモグロビンA1cは6.2-6.5で推移され、食後の血糖値もまあまあ。たまに空腹時血糖が高い時（140前後）が何度かあり気になっていました。

今回の検査結果は食前血糖値：149　75g糖負荷後1時間：185　2時間後：237

 ちょっと悪いという印象。食後2時間の血糖値の正常値は140程度です。そしてインスリンを計ってみたら、食前：1.9　1時間後：3.6　2時間後8.1明らかに低いのです。インスリンの正常分泌量は20前後です。糖尿病をヘモグロビンA1cの数値だけで判断するのは要注意です。インスリン不足による筋肉や肝臓での糖利用の低下から血管内における高血糖の持続。10年前に処方された薬を飲んでの結果ですが薬が追いついてない。糖尿病の検査ではインスリン測定は必要なのにあまり実施されていないのが現状です。

糖尿病≒インスリンの病気です。

今回新たに薬が追加になりました。インスリンの分泌を必要に応じて高める薬（DPP4）から。

薬が増えるという残念な結果になりましたが、放っておくと糖尿病がどんどん進むところだったのでまずは良かった。糖尿病はいかに進行を抑えるかが治療のカギとなります。

 次回診察時に今回の検査の結果報告と食事と運動の現状を聞いてアドバイス入れたいと思います。

 食事・運動療法が効いていけばまた薬の見直しを相談しても良いと思います。