リバウンドしないために！

 患者さんのUさん　73歳　女性　体重52kg　BMI23　腹囲82㎝。2カ月前は体重55-56kg（BMI24肥満傾向）をウロウロ何年もされていて腹囲も85ｃｍありました。登山やハイキングが趣味で体重が重いと膝が痛くなり思うように歩けないから体重減らす努力が不可欠だと。

この度「月曜断食ダイエット」を2か月近くされたとのこと。お顔もなんだかすっり、体重-3kg　腹囲-5㎝になって来られました。「月曜断食ダイエット」とは1週間に1日だけ何も食べず、水分補給のみを4週間続けるダイエットだそうです。1週間のうち6日はなるべく胃にやさしい食事をされるとか。

今はそのダイエットをやめて1カ月経ち、じわじわと元の体重が戻ってきているそうです。

「ダイエット＝体重を一時的に減らすこと」が目的ではなく、健康体を作ることがダイエットの目的であってほしいのです。食習慣の改善や運動習慣をつける事で生活習慣を是正し病気を改善・予防する事が重要です。目先の体重減量だけにとらわれてムリなダイエットをしてリバウンドしてしまえば意味がありません。簡単にできる方法こそ、簡単に元に戻ってしまう傾向があります。地味ですがやはり食事制限と運動療法の持続が基本です。

リバウンドとは？

 私たち動物には「ホメオスタシス」という体の機能があります。ホメオスタシスは、「生体恒常性」といわれ、体を一定の状態に保つ働きのこと。ダイエット中、摂取カロリーが減ると体は「飢餓状態に陥るのでは」と警戒し、基礎代謝を減らしてカロリー消費をセーブし始めます。これが「貯めこみモード」です。ここでダイエットをやめて食事をもとに戻すと、基礎代謝が低いままカロリーが体に貯えられて、あっという間に元の体重に戻ってしまいます。またこの先の飢餓状態の危機を回避するために「超吸収・回復モード」となり以前より脂肪をため込むようになります。このようなリバウンドを繰り返すことで痩せにくい体になっていきます。 

極端な食事制限ではなく、基礎代謝を上げ、運動により消費カロリーを増やす体質改善をし、食事の調整を行いながら少しづつ体を慣れさせていくと無駄な脂肪が消え体重が減っていきます。