運動で活性する酵素「AMPK」

空腹時に運動して体内でエネルギーが枯渇したときに活性化される酵素が「AMPキナーゼ」です。Activated Protein KinaseといってAMPKといわれることもあります。

この酵素が活性化されると血液中のブドウ糖と脂肪酸の細胞取り込みを促進しエネルギーを作り出します。このような働きからAMPキナーゼは細胞のエネルギーセンサーと呼ばれています。

AMPとはアデノシン1リン酸（Adenosine Monophosphate）のことで飢餓状態・エネルギー不足の時に増えていきます。AMPが増加しているときは細胞内のエネルギーが低下していることになります。

AMPが増え、エネルギーが足りない事をしらせるAMPキナーゼという酵素が活性化されエネルギーを作る指令を出します。つまり、血液中の糖や脂肪酸の細胞取り込みを促進させてエネルギーを作り出す指令です。一連のエネルギー産生の過程においてブドウ糖が取り込まれたり脂肪が分解されたりします。また、AMPキナーゼには脂肪の合成や糖新生を抑制する働きもあります。

AMPキナーゼを活性化させるのはエネルギー不足状態を作ること、基本的に食事と運動ですが、私は空腹時の運動をおすすめします。朝起きてから何も食べずにランニングする等。水分は補給してOKです。私達の体には様々なメカニズムが作用します。少しややこしいですが、しくみがわかれば無理な食事制限をすることなく、適度な運動やトレーニングでなりたい体になれるんです。

このほか、薬や食べ物でAMPキナーゼを活性化する方法があるようですが、それはまた次の機会にします。