貧血と食事

貧血とは？

赤血球や、ヘモグロビンが低下する病気の総称です。赤血球は全身に酸素を運ぶ役割があり、赤血球が酸素を運ぶためにはヘモグロビン（赤色素）という、赤色のタンパク質が正常に機能していなければなりません。貧血になるとそれらが低下し、全身に酸素を十分に運ぶことができなくなり、さまざまな症状が起こります。

味覚障害、食欲低下、体重減少、白髪が増える、手足のしびれや歩行不安など。悪性の場合は甲状腺機能異常や副腎機能低下、胃がんなどを合併するようです。

「貧血」の原因もさまざまです。「鉄欠乏性貧血」、慢性腎臓病からくる「腎性貧血」や、厳しいビーガン・菜食主義（ベジタリアン）の人に起こる「巨赤芽球性貧血」、赤血球が寿命よりも早く壊されることにより引き起こされる「溶血性貧血」など。

食事にも関係するのは「巨赤芽球性貧血」。最近はやりのベジタリアンや厳しい菜食主義（ビーガン）の人に多い、ビタミンB12が不足して起こる貧血です。極端な動物性たんぱく質を避ける事で起きます。お肉などに含まれるビタミンB12は赤血球の形成や造血機能に重要な役割を果たし、それが不足することで悪影響が及ぶ貧血です。悪性貧血とも呼ばれ、神経疾患を合併することもあります。

検査では赤血球の数、ヘモグロビン（血色素）の量、赤血球の大きさ、鉄分の量、フェリチン（貯蔵鉄）の量などを観察し、赤血球の形や大きさが正常かどうかを確認します。眼瞼結膜（アッカンベーをした時の目の下の部分）が蒼白かどうかも診ます。

治療は言うまでもなくビタミンBの摂取。豚肉やレバー、カキ、さんま、あさりなどの積極摂取。注射でビタミンB12を補うこともできます。注射は速効性があり、数時間で体力や活力を回復し、貧血や食欲低下も改善されます。

極端なダイエットや厳しい菜食主義には問題があります。人間の体は必要な栄養をバランスよく摂ることが重要です。人間の身体はたんぱく質でできていて食事として摂取することで再生し不足を補います。菜食主義なら大豆製品などの植物性たんぱく質をしっかりとるようにして欲しい。それでも吸収はやはり弱いので少しゆるめて卵ぐらいはOKにしては？