高血糖→ケトーシス・ケトアシドーシス

糖尿病をお持ちの方や糖尿病になりやすい人（家族間の遺伝）、肥満の人が注意しなければならないのが「ケトーシス」です。

 

「ケトーシス」とは血液が酸性に傾き、「ケトアシドーシス」となり、吐き気や嘔吐、腹痛などの症状が出現し、脱力感が強まり、ひどい時には意識がもうろうとして倒れてしまうこともあります。

 

清涼飲料水や糖質をを大量に摂り続けると血糖値が上がっていき、尿量が増え、のどが渇いてきます。血糖値が上がり始めても最初のうちは膵臓がインスリンを出して血糖値を抑えてくれます。しかし、高血糖が長く続くと膵臓はだんだん疲弊し、インスリンを作る力が衰えてきます。

 

「糖毒性」と呼ばれる現象が現れ、血糖上昇に歯止めがかからなくなります。さらにインスリンが出なくなると体脂肪が分解されて血液中に大量の脂肪酸が放出されます。インスリンが不足すると肝臓の脂肪酸処理能力が弱まりケトン体が発生し血液中に増加した状態が「ケトーシス」です。ケトン体は酸性物質なので血液が酸性に傾き「ケトアシドーシス」と呼ばれます。体脂肪が分解されるので体重は減りますが、これは危険な状態といえます。

 

「ケトーシス」「ケトアシドーシス」を起こしやすい人は：

・肥満の人

・10代から30代の若年者が多く、男性の比率が高い

・家族に２型糖尿病の人がいる

・向精神薬を服用している人

 

「ケトーシス」「ケトアシドーシス」を発症した人は膵臓が糖毒性で疲弊しやすい体質を持っています。食事療法や運動療法を継続して肥満を解消しないとインスリンをつくる力が徐々に弱まり、血糖コントロールが難しくなってきます。

 

日本人は欧米人に比べ、肥満が少ないにも関わらず糖尿病の頻度が高いのはインスリンをつくる力が弱いと考えられているため「ケトーシス」「ケトアシドーシス」は日本人にとって特に注意しなければなりません。

 

清涼飲料水やスポーツドリンクは糖質が過剰になりがちです。食事時の水分補給は水やお茶にして、みそ汁やお吸い物、スープなどの塩分補給でバランスをとってください。ハンバーガーにポテト、コーラのセットは言うまでもなくNGです。ポテトをサラダに、コーラをストレートティーまたは炭酸水に変えてみてはどうでしょう？

 

バランスの良い食事と習慣化された運動は糖尿病　高血圧　脂質異常症などの生活習慣病予防だけでなく健康体づくり、全ての疾患予防の基本です。健康診断の結果や血液検査の結果、服薬内容を考慮し、医学的な根拠に基づいて個々の身体に応じた必要な栄養素量でオーダーメイドのレシピ・調理アドバイスを提案します。生活習慣病は食事管理で改善できます。ぜひ相談してください！